ワット清算システムの独自なしくみについてくわしく見てみましょう。
ワットは円貨によい動きをさせる先導役みたいなものです。わずかのワット建てが入ることで、円貨はワットの輪を成立させるような人々の意向や気持ちのなかに引き込まれます。
いきなり地球に返したのでは、ワットも円もうまく還元されません。
まず、それら通貨的なものを自然エネルギー変換装置にすることによって山、川、森を買うのです。それら自然を保全するのです。そのような豊かな自然が、人間を育ててくれます。そこに、安定した自然環境によって支えられている人間の生活で生じたお金を再度、自然にお返しするのです。そこからは、様々な物が頂けます。太陽光、小水力、木材、炭、などのエネルギーもありますし、作物などのエネルギーも頂けます。人間も助け合って生きることが合理的だと、経済的だと学ぶ事になるでしょう。
円貨は財に対して円貨の世界での事情で変動していくことでしょう。
ワットは自然エネルギー生産コストを指標にしていますので、そのコストが将来、低減していくことを考えれば(それだけ自然エネルギの利用が推進されていくということを意味する)、自然エネルギーに対してインフレ的です。しかし、自然エネルギーでみた円の相対価格は円経済の状況に依存しています。円はくるくる変動するでしょう。ワットは自然エネルギーでみた、その相対価格の低下がただ、自然エネルギー利用の増加による生産コストの低下にのみ依存することになるでしょう。
こういうわけで、ワットにどんどん、そうした自然で保証をつける手法を入れていくと可能になります。 いまは、ワット券面には、合意しうる財や役務で清算すると 抽象的な文言しかいれていませんが、発券者がたとえば炭焼きおじさんなら、炭なら必ず、清算取引で合意するということにするわけです。
中心的な主宰団体などが管理すると運営に非常な労力とコストがかかることになります。これは不必要な労働を人に強制することがあり、システムの自立性を損なうこともあります。ワットシステムにおいての本部は、よりシステムを向上させるための意見を取りまとめ、それを公表する場です。個々の活動が促進されるネットワーク的な貨幣の特徴をもたせつつ、さらに運営コストができるだけかからないシステムで、他に依存せず、それだけで自存するようなシステム。それに加えて、特定目的のプロジェクトにもよくなじむようなシステムが最適だと考えています。
以上をふまえて、相対的で相互的な信用システムを構築しうる借用証書貸付タイプの相互清算ができる紙券方式を採用しています。
くわえて、参加者になんらの政治的なリスクをも負わせることのないように配慮を払っております。ワットシステムを利用するものが相互に責任を負いながら協同する関係、信頼関係を構築できてシンプルな貨幣システムを目標としております。
すでに誰かが発券したワット券が既発ワット券なのです。既発ワットをもっているということは、すでに誰かに「物かサービス」を売って代価としてワット券をもっているわけです。
というわけで、すでに会員間で取引をしたという意味で信用の程度が高いわけです。新規に振り出すワットは、お互いにその人を良く知らないわけですから、もちろん信用の程度は低くなります。
そんなわけで、買い手に、ワットは信用で全額、振り出せるけど、あなたが他の人間にどれだけ受け入れられているかおしえてください、という意味で既発 ワット券要求割合があるわけです。
ですから、ワットの仲間なら文句なし、100%新発ワットでいいよ、 という太っ腹の人もいるでしょうし、まずは、既発100%でね、という慎重な人もいるというわけです。
例えば、価格(円建て200円、プラスワット建て高10ワット)で販売したい商品があるとします。 普通の地域通貨であれば、先に言いました条件で合意し、持っている紙幣なり何なりの受け渡しをすれば、それでおしまい、取引完了です。 しかし、ワット会員はいつでも発券できます。見ず知らずの人が新規に発券するワット券100%を販売者が受け入れることは、その会員を100%信用することになりますね。でも、100%信用取引できる場合ばかりではありません。販売者は、場合によっては既発ワット券での支払いを要求する必要があるかもしれません。
販売者は、相手の信用状態に応じて取引条件を円建て200円プラス、ワット建て高10ワット、その内、先に説明しました既発ワット券を割合20%、というように設定できます。
ここで、既発券20%の要求は、販売者が購買者に対してのワット信用の度合いを表現しています。新発券80%は購入会員に無条件の信用を80%分あたえていることになります。
この割合は当事者の間で話し合いの上に決められます。 このように、ワット清算システムはワット信用の程度が取引交渉に入り込む仕組みを持っているのです。
例えて言えば、ワット勧商場での値段表示は
100yen + 20WAT(2 : 8)
などになるでしょう。
ワットでの取引をはじめるときの取引額に対するワットの割合はきわめて低い水準からはじめましょう。始まりのケースにおいては「物やサービス」の仕入れは円貨100%というのがほとんどでしょうから。
「まずは宣伝費分を」ぐらいの気持ちではじめてもよいでしょう。ただ、ワット券は再度使うことができますから、そのままでは宣伝費がかからない宣伝になりますね。まだ割合を増やせるかもしれません。
例えば円貨千円として上記 WAT 10% 既発WAT 50%の場合を考えてみましょう。
現在おおむね1WATは100円くらいですから、 ワット建て分は1ワット、円建て分は900円 ですね。
それで、0.5ワットは「購入者がすでに持っている ワット券(誰かから受け取った既発券のこと)」で、残り0.5ワット分は新規に発券していいよと言うことになります。
1000円のものを10個買うとなれば、 0.5wat掛ける10で5watが既発券で 5watが新規振り出しでいいよ、ということになります。
例えば、購入者が既発0.5ワットをもっていない場合、新発ワット分、つまり0.5ワットがワット建てとなるということです。既発分0.5ワットは円貨で代替されざるを得ません。950円プラス0.5ワットとなります。
新規振り出し100%でおーけーとなれば、既発ワット券をもたない人でも、900円 プラス1ワットとなり、1ワットを発券して販売者に渡せばいいわけです。この辺は、取引での交渉に属します。
全然知らない人がワットの会員であると、申し立ててきたにしても、販売者にとってまったく信頼できないと思えるときもあることでしょう。と言うわけで、既発−新発の割合で対応できるわけです。
たとえば炭屋さんが発券者だとしますと、
<本券持参人は良質な山田商店製、木炭1kgと引き替えることを約束します。山田炭店 山田太郎 (印)山田群山田町字山田3番地 yamada@yama-yama.co.jp>
と書き込めます。 もちろんこれまで同様、なにも書かなくても発券できます。しかし、このように書き込む人が増えると、ワットシステムの信用が増します。さらに振出人にとっては宣伝広告になります。
裏面の支払先が次の使用者と一致することが重要です。必ず受領するときは、その一致を確かめてください。これはワット券を使う上で重要なことです。これを確実に行わず一致しなかった場合はそのワット券の信用を落とし、既発ワット券として次に使えなくなります。
円貨は財に対して円貨の世界での事情で変動していくことでしょう。 ワットは自然エネルギー生産コストを指標にしていますので、そのコストが将来において低減していくことを考えれば(それだけ自然エネルギーの利用が推進されていくということを意味する)、自然エネルギーに対してインフレ的です。しかし、自然エネルギーでみた円の相対価格は円経済の状況に依存しています。円はくるくる変動するでしょう。ワットは自然エネルギーでみた、その相対価格の低下がただ、自然エネルギー利用の増加による 生産コストの低下にのみ依存することになるでしょう。
交換リングのポイントがワットに連動することになれば、そのポイントは円よりも安定した自然エネルギーに根拠をもつことになるでしょう。
代用ワット券は、いまワット券がないので、いつかワット券と引き換えるという念書です。
代用ワットは信用の程度が高まっていかないが裏書の必要がないので使いやすいという利点もあります。
裏書をして人のあいだを渡っていくわけではない(それでもいいよという人に対しては使えますが)ので、なんど使われても
新発券なみの信用のレベルなんです。新発券は既発券となって裏書されながら使われることで信用がつながり、信用のレベルはあがるということがあります。
つまり代用ワット券はAさんがBさんに発行し、BさんがCさんに使ってCさんが代用券をもっていたとしても、裏書によって人から人に渡った記録が残りませんから、Dさんに対してCさんが人に信用を与えた信頼しうる人間であることを示せません。
それで、信用はいつも新発券なわけです。
代用ワット券に裏書ページをつけると普通のワット券として使うことができます。
DOKOWATはわたしの振り出したワット券はどこにあるの?「どこ?MY WAT?」というわけです。
自分が売りたいものがあるんだけど、数も限られるなど、いろいろな理由で誰に対しても売りたいわけじゃないこともあると思います。こういう場合はあなたが発券したワットに特別な条件、またはインターネット上でドコワットサービスをドコワットサーチで検索できるように「ドコワットナンバーIDN(Interpersonal Dokowat Number)」を書き込みます。「自分が発券したワットを持っているあなた」にはこれこれのサービスがあります。とオファーすることで、「一枚でも自分の発券ワットを、ただいま持っているあなた!私の発券したワットを受け入れてくれてサンキュー、ぼくの特別のあれ、これが購入できるんだ。」とメッセージを送ることができます。 たとえば、鈴木さんのお味噌はドコワットで特別オファーをだして、鈴木さんの発券ワットをもってる誰かさんだけ買えるというわけです。
ドコワットナンバー(IDN)はインターネット上のワット勧商場で登録をした方に発行されます。
発券者は後からサービスを思いついても勧商場登録で新しいサービスを書き込むことによってドコワットサービス内容を公開できます。
ワット券を所有している人は「 ドコワットサーチ 」で特別サービスを見つけることができます。
ワット券が通常の紙幣にはない機能を持ったメディアとなるときです。
あなたの手元にやってきたワット券をみてみましょう。
振出人が記入してあります。
裏面に振出人からのメッセージや広告などを含めて、そのワット券で振り出し先(発行した人)からサービスの購入、取引を行うとさまざまな特典が受けられる場合があります。振り出した人が借りを受け入れてくれたお礼に感謝の特別なサービスや商品の販売などがあるかもしれません。券にドコワット情報の記入がない場合でも「ドコワットナンバー(IDN)」ドコワットサーチで検索すると、振り出した後に始まった新しいサービスなども知ることができます。
「ドコワットナンバー(IDN)」でサイトで検索をかけてみると、登録内容と共にDOKOWATのサービスが提供されているかどうかが分かります。
割引や、付加されたサービスがによって直接に関わりのなかった発券人とのコミュニケーションがはじまったりなど、さまざまなやりとりが生まれるかもしれません。
もちろん、DOKOWATのサービスがその券についてないからといって振出人の方が感謝していないわけではありませんね。さまざまなサービスの形があると言うことなのです。
自分が発券したワット券にドコワット機能を持たせるために「ドコワットナンバー(IDN)」を覚えておきましょう。
ワット勧商場に登録した際に配布されたドコワットナンバー(IDN)をワット券に書き込んでおくとドコワットサーチでカンタンに検索してもらうことができます。登録番号がなくてもほかの検索方法でさがすことはできるかもしれませんが、正確でない場合や確認に手間がかかります。